日日是好日の感想とネタバレ注意

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(映画館で撮って来ました!ちょっと暗かったかな^_^;)

 

こんにちは!

めぐりの部屋の鈴木なおこです。

 

黒木華さん主演の映画『日日是好日』を観てきました。

 

この映画は

エッセイストの森下典子さんの

『日日是好日-「お茶」が教えてくれた15のしあわせ-』をベースにしたものです。

こちら本、ベストセラーなんです。

とてもステキです。

 

 

 

自分が日本女性に生まれたことを感謝するくらい。

ってちょっと大げさですが。

映画を観るならぜひお読みください。

 

映画『日日是好日』のよかった点3つ

映画はほとんど原作エッセイを辿る形で進められます。

既出の森下典子さんの原作を読んでいて、

映画の予告編をみたら大体内容がつかめます(^_^;)

 

①四季の映像がとても美しかった

それでも映画館に行ってよかったなと思うのは

丁寧に撮られた四季の映像がとっても綺麗だったからです。

その映像に伴う自然の音も映画館ならでは。

 

最近の映画館は音響にもとてもこだわっているので、

雨音一つとってもとてもリアルに聞こえます。

前からだけでなく、

後ろの方からも音が届くので、

まるで自分が自然の中に身を置いているようです。

 

そうしたことからも

わざわざ映画館に足を運ぶことをオススメします。

 

②樹木希林の価値

樹木希林さんの演技の恐ろしさ?

底なし沼のような引き出しの多さ、懐の広さとも違う

何か得体の知れない怪物というか

本当にすごい演者さんなんだな、

と改めて思い知らされました。

 

あ、役所としては全然怖い役ではないですよ(^_^;)

主演の黒木華さんのお茶の先生です。

 

優しく見守りながらも、きちんと指導してくださる先生役。

 

でも指導の仕方に嫌味がなくて。

そのサジ加減が素晴らしい。

(一緒に出演される方々が霞んで見えてしまいます。)

 

こんな風になれたら、

あとどれくらい修行したら

どれくらい経験したら

このような世界観が作れるのだろうか。

 

晩年出演映画が連発されたのも、

監督たちからラブコールが止まなかったのも

あの演技を見たら一目瞭然だと思います。

 

(樹木希林さん晩年の作品で、私のお気に入りは

駆込み女と駆出し男』。

ストーリーも面白いけど、やっぱり樹木希林さん、うま過ぎ。)

 

でしゃばりすぎず、

ユーモアも効いていて、

母性がさりげなくて。

 

本当にすごかった。

 

年齢を超えた魅力を持った女優さんて

他に見当たらないですよね。

 

うーん、本当にすごい女優さんが

なくなったんだな〜。

 

なくしてその価値が初めてわかるのかも知れません。

樹木希林さんの演技を観るだけでも

この映画は観る価値があります。

 

③昔ながらの日本映画を見ているような安心感

 

いわゆるヒット作に共通するような

ストーリーの強弱、

つまり

盛り上がり、どん底、勝利!

みたいな刺激的な要素がほぼありません

 

ネタバレになってしまうので、詳しく言えませんが、

ヒロインが傷つく場面はあります。

と言っても生きるか死ぬか、

ということでもないし、

破産するような人生が終わるような出来事もないです。

 

自分がヒロインだったら辛いけど、

映画的に見たらそれほどでもない山場。

 

全般的にストーリーとしては淡々とているんです。

 

それって最近の映画ではないもの。

 

最近の映画って、全てにおいて刺激的ですよね。

飽きさせないようにストーリーが作り込まれてる。

 

一方で、

「日日是好日」のテーマは

「季節のように生きる」。

 

春夏秋冬。

 

めぐりめぐる季節のように

その中にあるように

今に生きる。

 

ああ、

私全然できていないな(^_^;)

 

だからこそ、

そんな私だからこそ、

劇中に出てくるセリフ、

「毎年同じことができることって幸せ」

というお茶の先生の言葉にハッとさせられたんです。

 

刺激が繰り返されるようなストーリーって

確かに惹きつけられるかも知れませんが、

観た後に何も残らないことも多いです。

あー観たな!で終わりのような。

 

一方で、

「日日是好日」は観終わった後に、

これからどう生きていこう、

そう、目標とかでっかい志とかそういうのもいいかも知れないけど、

まるで季節のように生きるっていいな。

(でも難しそう・・・)

 

と後からジワジワとやってくる感じです。

 

この記事を書いているのはみてから数日経っているのですが、

まだまだ思いが湧いてきて。

そういう映画って、なんだかいいなって思います。

 

できればそういう人になりたいです^ ^

後からジワジワくるような?笑

 

世の中にはすぐわかるものとわからないものがある

映画のセリフの中で、

世の中にはすぐにわかるものとわからないものがある

という言葉がありました。

 

すぐにわかるものは通り過ぎればいいが、

すぐにわからないものは長い時間をかけて。。。

 

もちろん、ここで言うすぐにわからないものは「お茶」なのですが、

私にとってすぐにわからないものってなんだろうって思いました。

 

それは

「整体」であり、

「親であること」であり、

「妻とであること」かなと思います。

 

つまり、

今の自分を形作っているものです。

 

整体も習った頃はすぐにお役に立ちたい!

という気持ちで独立しましたが、

その時らすでに5年は経っていますが、

まだまだ今どこらへんにいるのか?

全然わかりません。

 

続ければ続けるほど整体ってなんだろう?

今日のこの話し方でクライアントさんに伝わったかな?

あの方に必要なことってこの施術でよかったかな?

という疑問疑問疑問。

 

親として毎日子どもと接していますが、

話した後から、

「こんな言い方で話すのは間違っていた」

とか毎日反省の日々。

もっとこうしたらよかった、ああしたらよかった、

自分はどうしたらいいんだろう?

疑問反省疑問反省(^_^;)

 

妻として主人を毎日お仕事へ送り出していますが、

主人は家で充電してくれているのか?

あの余計なひとこと言わなきゃよかった、

私がエネルギーを与えられているのか?

サポートするってどうしたらいいんだろう?

疑問疑問。

 

どれもこれもわからないことだらけに思えます^^;

 

そんな中でも

前の日の反省の上に

次はこうしよう!

と心を入れ替えるつもりですが、

またミスを重ねたり。

 

そんな日々の積み重ねで今がありますが、

今回この映画

「日日是好日」を観て、

整体も、子育ても、夫婦もそんなにすぐにわからないことなのかも

って思えました。

 

いつかわかる日まで、

葛藤や悩みは尽きないかも知れない。

でもきっとわかる日が来るんだ、

って信じて。

 

まるで季節のように生きられたらいいな。

 

一期一会のつもりで

映画の中で、

お茶事

のイベントがありました。

 

お茶事とは

懐石・濃茶・薄茶でおもてなしする正式な茶会のことを言います。

 

と言ってももちろん私も経験ありませんが、

本に書いてありました。

 

このお茶事は一大イベントで、

なんと何時間もかかるそうです。

 

かなり豪華な懐石料理が出てきて、

その後にやっとお茶のお時間です。

 

で、

メインはこのお茶のお時間で、

そのためだけに何時間も心が行き届いた懐石料理を楽しむそうなのです。

お寄せする方は本当に大変な行事です。

 

お茶とは究極のおもてなしなんだな、

と改めて知りました。

 

話を戻しますが、

「日日是好日」の映画の中で、

お茶の先生がお茶事の注意事項で

一期一会の気持ちで心を込めて真剣におやりください

と言います。

 

茶湯が盛んだった戦国時代は

この一席が本当に今生の別れになったかも知れない。

 

たとえまた同じ人と同席できても

同じ感じには二度とならない。

 

まさに一期一会。

 

これって私のお仕事でもそうです。

 

クライアントさんとの一回の整体。

同じ整体なんて一回もないです。

 

同じ人同士が出会っているのに、

同じ整体はないです。

 

毎回違う感覚、違う感想、違う結果。

 

家族の食卓もそうです。

 

この食卓は二度と来ない。

 

そう思うとどう生きるか、を考えて

なんかしみじみしてきちゃいます。

 

現代に生きる私は

生きるか死ぬかなんて普段考えもしないし、

家族とも知人とも

いつでもまた会える。

って思います。

 

でも

もしかしたらもう会えないかも知れない。

また会えたとしても今日の私は二度とやって来ない。

 

今日のこの瞬間を生きるってこういうことなのかな。

 

本質の端っこの端っこに溜まっているホコリくらいの感覚が見えた感じがしました^^

 

「日日是好日」

映画で見て、

やっぱりよかったなと思います。

 

最近物思いしていることがあったのですが、

今日の映画がヒントになりました。

 

興味ある方はぜひ映画館まで。

 

それでは最後までお読みくださりありがとうございます。

 

感謝の中で。

 

めぐりの部屋